多層PETボトル

PETのパッシブバリア多層ボトルは、PET/EVOH系とPET/MXD6ナイロン系のボトルが実用化され、成形では、共射出(コインジェクション)によって、まず多層プリフォームが成形され、後工程には単層の場合と同様2軸延伸ブロ一成形法が使用されます。共射出法の場合、中間層は内外層の中に埋め込まれるため、特に接着層を設けなくても実用に耐えうるボトルが出来ています。パッシブバリアPET多層ボトルは、20世紀後半から使用されるようになり、特に酸素の影響を受けやすいビールやワインに顕著です。2種3層構成と2種5層構成のボトルがあり、主に欧州でビールボトルに適用されアクティブバリアボトルに代替しています。炭酸飲料用PETボトルの場合、ボトル内から炭酸ガスが外部へ透過することにより、飲料の炭酸ガス含有率が低下し、品質が低下することがあるため、肉厚ボトルを採用したり、前もってガス圧を高目に設定するなどの対応策が講じられています。またボトル軽量化対応策として、ハイブリッドボトルと呼ばれる、従来と異なるタイプのMXD6ナイロンをバリア層とする炭酸ガスバリアボトルが開発されました。PET/MXD6ナイロン系PETボトルは、従来から酸素バリアボトルとして採用されてきましたが、この多層ボトルには接着材層がなく、PET層とMXD6層の間の接着強度が低いことが知られています。従来のPET/MXD6ナイロン系PETボトルを炭酸飲料に適用した場合、炭酸ガスが内部からPET層を透過し、PETとMXD6ナイロン層の間に透過してきた炭酸ガスが蓄積され、ボトル開栓時一気に炭酸ガスが膨張し、デラミ(層間剥離)が発生してしまいます。このために従来のボトルが使用できませんでした。通常の多層ボトルの断面では、ナイロン層は連続しており、ハイブリッドボトルでは、ナイロン層を縦8本の筋状に分割してナイロン層を間欠的に配置することにより、デラミの発生を抑制する層構成としています。

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